公開 2025年6月28日/最終更新 2026年10月
執筆:谷 恒星(wakaru株式会社 代表取締役)
採用SNS(SNS採用、ソーシャルリクルーティングとも呼ばれます)とは、Instagram・TikTok・YouTube・XなどのSNSを使って候補者に会社を知ってもらい、応募・選考参加・内定承諾を後押しする採用手法です。施策は「自社アカウント運用」「SNS広告」「メディアタイアップ」の3つに分かれ、自社アカウント運用はさらに「拡散優先型」と「動機づけ優先型」に分かれます。
wakaruの答えは、拡散優先型(バズ狙い)の条件が揃う会社は少なく、多くの会社には動機づけ優先型、つまり「あえてバズらせない採用SNS」が合う、というものです。
この記事の要点
・採用SNSの施策は、自社アカウント運用・SNS広告・メディアタイアップの3つに分かれます。
・自社アカウント運用は、認知を狙う「拡散優先型」と、志望度を上げる「動機づけ優先型」のどちらかを主軸にします。
・多くの会社に合うのは、動機づけ優先型の「あえてバズらせない採用SNS」です。
・成果は、短期(SNSの数字)・中期(本人へのアンケート)・長期(採用成果)の3層のKPIで測ります。
・運用は、初期設計→媒体選定→企画→制作→分析→社内推進→管理運用の順に決めていきます。
この記事は、採用SNSの支援累計100社以上のwakaruが、どの施策・どの型を選ぶかの判断からKPI設計までを1本にまとめた「採用SNSの教科書」です。
はじめに:「なんとなく」の採用SNSがうまくいかない理由
「採用がうまくいかないから、うちもSNSをやろう」。経営者や採用責任者からそう言われて、この記事にたどり着いた人事担当者の方も多いと思います。すでにアカウントを運用していて、「これは採用の役に立っているのか」と手応えのないまま投稿を続けている方もいるはずです。
先に結論を言います。採用SNSは、目的を決めずに始めるとうまくいきません。採用SNSと一口に言っても施策は複数あり、目的によって選ぶ施策も、アカウントの設計も、追う数字も変わるからです。目的が決まっていない運用は、社内から「フォロワーが増えていないけど意味あるの?」と聞かれた瞬間に迷走を始めます。私たちが相談を受けてきた会社でも、つまずきの多くはここから始まっていました。
この教科書の全体像は次のとおりです。
全部を通して読むと時間がかかるので、立場に合わせて読む順番の目安を置いておきます。
立場別の読む順番
第1章 採用SNSとは?3つの施策タイプ
この章の結論
採用SNSの施策は、自社アカウント運用・SNS広告・メディアタイアップの3つに分かれます。どれが正解かではなく、自社の採用課題に対してどれを使うかを、始める前に決めることが大切です。
採用でのSNS活用は、3つに分かれる
「採用SNS」と聞くと、自社の採用アカウントを作って投稿することを思い浮かべる方が多いと思います。それは採用SNSの一部です。採用でのSNS活用は、大きく3つに分けられます。
自社アカウント運用(オウンドメディア運用)とは、自社の採用アカウントを育て、コンテンツを発信し続ける施策です。広告費をかけなくても回せますが、制作と運用の手間がかかります。
SNS広告とは、広告費を払って、採用ターゲットに直接コンテンツを届ける施策です。かけた費用に比例して、短い期間で多くの人に届きます。
メディアタイアップとは、すでに影響力のあるSNSアカウントやメディアに、出演などの形で乗る施策です。自社に発信の土台がなくても、短い期間で大きな認知を作れます。出演の内容によっては、志望度を上げる効果も期待できます。
採用SNSの3つの施策
施策は、採用課題から選ぶ
どれが正解という話ではありません。大事なのは、自社の採用課題に対してどの施策を使うのかを、始める前に決めることです。そのために、まず採用課題を整理します。
第2章 採用SNSは採用のどの段階に使えるか
この章の結論
採用活動は「認知→応募→選考→内定承諾→定着・活躍」のファネルで整理します。SNS広告とメディアタイアップは主に認知に、自社アカウント運用は認知と動機づけの両方に使えます。自社アカウント運用の土台にある考え方が、オウンドメディアリクルーティング(OMR)です。
採用課題は「ファネル」で整理する
採用活動は、マーケティングと同じように段階(ファネル)で捉えられます。
採用のファネル(下に行くほど人数が絞られる)
「採用がうまくいっていない」という悩みは、この段階のどこかの詰まりに分解できます。そもそも会社が知られていないのか(認知)、知られているのに応募が来ないのか(応募)、選考中に辞退されるのか(選考)、内定を出しても承諾されないのか(承諾)。どこが詰まっているかで、使うべき施策が変わります。
採用SNSを始める前に、まずどの段階を動かしたいのかを決めてください。ここが決まらないと、使う施策も、届ける相手も、追う数字も決まりません。この教科書の後半で扱うKPI、初期設計、企画も、すべてここから始まります。
施策ごとの守備範囲
認知だけを取りたいなら、SNS広告が最短です。メディアタイアップも、短い期間で大きな認知を作れます。出演の内容次第では、動機づけにも使えます。
注意したいのは、「認知から応募まで」を広告だけで取りにいく場合です。応募するには、履歴書を書き、日程を調整し、落ちるかもしれない選考に臨む必要があります。候補者にとってはハードルの高い行動です。「見て知ってもらう」と「応募してもらう」の間には大きな溝があり、ここを広告だけで押し切ろうとすると、費用が膨らみます。
一方、自社アカウント運用は守備範囲が広い施策です。認知の獲得にも使えますし、wakaruが「動機づけ」と呼んでいる領域にも使えます。動機づけとは、すでに会社を知っている候補者が「この会社いいな」と志望度を上げ、選考に進む・内定を承諾するという行動を後押しすることです。
施策ごとの守備範囲
| 段階 | SNS広告 | メディア タイアップ | 自社アカウント運用 | |
|---|---|---|---|---|
| 拡散 優先型 | 動機づけ 優先型 | |||
| 認知 | ● | ● | ● | |
| 応募 | ○ | ○ | ● | |
| 選考 | ○ | ● | ||
| 内定承諾 | ○ | ● | ||
| 定着・活躍 | ||||
※SNS広告で応募まで取りにいくこともできますが、認知と応募の間には溝があり、広告だけで押し切ると費用が膨らみます。
自社アカウント運用は、オウンドメディアリクルーティングの考え方に立つ
3つの施策のうち、自社アカウント運用の土台にある考え方が、オウンドメディアリクルーティング(OMR)です。求人検索エンジンのIndeedが提唱した考え方で、採用サイトやSNSなど、自社が持つメディアを軸に、企業が主体となって直接メッセージを発信し、共感を集めて採用につなげる採用活動を指します(出典:Indeed)。
求人媒体や人材紹介に求人を出して応募を待つのが、受け身の採用です。OMRは、自社から発信して候補者に届けにいく、能動的な採用です。自社アカウント運用は、このOMRを日常的に担う手段です。採用サイトが「詳しく読んでもらう場所」なら、採用SNSは「日ごろから接点を持ち、候補者に確かめに来てもらう場所」です。
受け身の採用と、能動的な採用
間口を広げるより、自社に合う人に選ばれる
OMRが広がった背景には、ナビ媒体の効力の低下、求職者の情報の集め方の変化、そして労働人口の減少があります。応募を待つだけの採用では人が集まりにくくなり、間口を広げることより、自社に合う人に選ばれることへ、考え方を変える必要が出てきました。
Indeed Japanが企業の人事・採用担当者624名に行った調査(2019年4月)では、OMRを実践している企業は、実践していない企業に比べて、応募者数や採用者数が増えていると答えた割合が2倍以上でした(出典:Indeed Japan)。
OMRの実践企業と非実践企業の比較
出典:Indeed Japan「オウンドメディアリクルーティングに関する実態を調査」(2019年4月、企業の人事・採用担当者624名)。それぞれ「そう思う・そう感じる」と答えた割合です。
候補者も、企業のSNSを見ている
候補者の側から見ても、企業のSNSは判断の材料になっています。2025年の調査では、企業のSNSをチェックする学生は63%で、見た学生の68.7%が、応募や選考、内定承諾などの行動につながったと答えています(出典:moovy)。企業のSNSの情報で志望度が変わった就活生は80%でした(出典:Thinkings)。
一方で、就職活動でSNSを使う学生が59.6%なのに対し、SNSを採用に使っている企業は28.6%にとどまります(出典:i-plug、2024年2月)。候補者はSNSを見ているのに、発信している企業はまだ少ない。今から始める意味は、ここにあります。
数字で見る、候補者と企業のSNS
出典:moovy「採用活動・就職活動におけるSNS活用に関する調査」(2025年6〜7月、2026年卒の学生319名)、Thinkings「就職活動・転職活動におけるSNS利用実態調査」(2024年12月〜2025年1月、就活生200名)、i-plug「就職活動におけるSNS活用に関する調査」(2024年1〜2月、2025年卒の学生1,031名・企業259社)
学生の約6割がSNSを使うのに、採用に使っている企業は約3割
ただし、自社アカウント運用の守備範囲の広さは、落とし穴でもあります。どちらにも使えるからこそ、どちらを狙うのかを決めずに始めると、誰にも届かないアカウントができあがります。
第3章 拡散優先型と動機づけ優先型、どちらを主軸にするか
この章の結論
自社アカウント運用は、認知を狙う「拡散優先型」と、志望度を上げる「動機づけ優先型」に分かれます。両方を同時に狙うとアカウントの設計がぶれるので、主軸はどちらか1つに絞ります。
アカウント運用の目的は2つに分かれる
自社アカウントを運用する目的は、突き詰めると2つに分かれます。
採用アカウントの2つの型
主軸を決めると、アカウントの設計がまるごと変わる
「どちらも取りたい」から失敗が始まる
採用課題を考えれば、「認知も取りたいし、動機づけで歩留まりも上げたい」と思うのが自然です。実際、アカウントの方針をきちんと設計すれば、発信は認知にも動機づけにも一定の役割を果たします。
それでも、主軸はどちらか一方に絞る必要があります。拡散優先型と動機づけ優先型では、アカウントの設計がまるごと変わるからです。どんな企画をやるか、誰が出るか、どんなトーンで作るか、何の数字を追うか。すべてが主軸の選択に連動します。wakaruが見てきた範囲では、主軸を決めないまま運用したアカウントは、トレンド企画と社員インタビューが脈絡なく並ぶ「誰のための発信か分からないアカウント」になっていました。
どちらを選ぶべきか、判断の基準を次の章で示します。
第4章 拡散優先型(バズ狙い)が向いている会社の条件
この章の結論
採用アカウントでバズを狙う運用が成り立つのは、際立ったヒトと特徴的なコンテンツがそろい、それが採用ターゲットにも魅力的に映る会社だけです。条件がそろわないままバズを狙うと、リーチが取れないうえに志望度まで下げる、二重の損になります。
そもそも、なぜバズるのか
SNSのプラットフォームは、ユーザーにできるだけ長くSNSを見てもらいたいと考えています。
そのためプラットフォームは、ユーザーが長く見て、反応した投稿を、ほかのユーザーにもおすすめします。多くの人が好きで、興味を持ち、良いと感じたり新しい発見があると感じたりする投稿ほど、「ほかの人にも見せよう」という力学が働きます。これがバズです。
つまりバズるには、多くの人が長く見て、反応したくなる投稿である必要があります。滞在時間が長く、エンゲージメント(いいね・保存・コメントなど)が高い投稿です。そして人が投稿を長く見て反応するのは、その内容に共感したときか、役に立つと感じたときです。
共感や有益性を生むには、2つの要素が欠かせません。ひとつは大衆性で、多くの人が見たくなるテーマや、思わず目を止める引きがあることです。もうひとつはユニークさで、ほかにはない切り口や、見た人にとっての発見があることです。
この2つを継続して満たすのは、簡単なことではありません。たとえば「100日後に20キロ痩せる」のように、過程そのものを見せて見る人を巻き込むアカウントがあります。プロセスエコノミーと呼ばれる手法です。見る人が結果を見届けたくなるので、滞在時間やエンゲージメントが伸びていきます。ただしこれも、発信する人が持つユニークさを、アカウントのコンセプトにまで落とし込めているから成り立つものです。
採用アカウントには、ここに2つの壁があります。1つ目は、SNSで生かせるユニークさを、社員や会社からそもそも引き出しにくいことです。2つ目は、会社の公式な発信なので、ブランドへの影響を考えると尖った企画にしにくいことです。プロセスエコノミーのような設計が採用アカウントで難しいのも、同じ理由です。
そのため、採用アカウントでバズを狙うと、人や企画で賛否が分かれる内容か、流行りを取り入れた内容に、どうしても寄っていきます。拡散と動機づけの両方を狙う設計もできなくはありませんが、難易度は非常に高くなります。
条件は「ヒト × コンテンツ」。考える順番がある
採用アカウントでバズを狙う運用が成り立つには、2つの要素の掛け算が必要です。
- 際立ったヒト:キャラクターやビジュアルが際立っている人が出られること
- 特徴的なコンテンツ:賛否が分かれるような尖ったテーマや、トレンドに乗った企画を打てること
どちらか一方だけでは、なかなか難しいのが実際です。では、自社は拡散優先型と動機づけ優先型の、どちらが合うのでしょうか。次の順番で考えてみてください。
1. そもそも作れるか:際立ったヒトが社内にいて、出てくれるか。尖った発信をしても、自社のブランドとして問題がないか。
2. 採用ターゲットに魅力的に映るか:作れたとして、そのコンテンツを見た採用ターゲットが「ここで働きたい」と感じるか。
判定の順序
拡散優先型を選んでよいかの判定
wakaruが相談を受けた会社では、多くが1の時点で条件を満たしませんでした。たとえばある運送会社では、以前ドライバーの採用を協力会社に任せたところ、トラックに荷物を投げるような過激な投稿が出ました。遠方から電話が来るほど認知は取れましたが、採用にはつながらず、ブランドへの影響を問題視した経営層の判断で運用を止めています。尖った発信が自社のブランドとして問題ないかを、始める前に決めていなかった例です。どちらかの条件が揃わないなら、無理に拡散優先型を選ばず、動機づけ優先型に振り切ることを薦めています。
向きやすい業界と、両方が成り立つ会社
業界や職種の性質からも、あたりはつきます。拡散優先型が向きやすいのは、ベンチャーの営業会社、ドライバー・工事・解体などの現場系、美容師・接客系といった会社です。これらの業界には、3つの共通点があります。
1. キャラクターの濃い人が、現場にいる:勢いのある営業担当者や現場の職人、華のある美容師など、出るだけで画になる人がいます。
2. 仕事そのものに「画」がある:現場の作業や接客の様子がそのままコンテンツになり、特徴的な企画を打ちやすい仕事です。
3. バズった動画が、採用ターゲットにも刺さる:採用したい人が、動画に出ている社員と同じタイプであることが多い仕事です。
1と2は前の節の判定でいう「そもそも作れるか」、3は「採用ターゲットに魅力的に映るか」にあたります。3つが揃う会社では、トレンド企画で取った認知が、そのまま「ここで働きたい」という気持ちにつながり、拡散と動機づけの両方が成り立ちます。社内の雰囲気に惹かれて入社を決める人が多いベンチャーの営業会社は、その典型です。ただしこれは、狙って設計するものではなく、条件が揃った会社にだけ成り立つ結果です。
バズを狙って外したときの二重の損
いちばん避けたいのは、バズを狙って、バズらず、ミスブランディングだけが残るパターンです。
まず、狙ったリーチは取れません。そのうえ、会社に興味を持ってくれた候補者が社名で検索してアカウントにたどり着いたとき、キャラクターも際立たず、企画が滑っている投稿を見てしまいます。「この会社、大丈夫かな」と、むしろ志望度を下げてしまうのです。
2025年の調査でも、企業のSNSを見てネガティブな印象を持ったことがある学生は63.7%にのぼり(moovy)、企業のSNSの情報で志望度が下がった就活生は17%いました(Thinkings。どちらも先に紹介した2025年の調査です)。
私たちが支援したある会社では、面接に来た応募者が採用アカウントの投稿をすべて読み込んできていました。候補者は、思っている以上にアカウントを見ています。しかも、外した投稿はネット上に残り続けます。新入社員を踊らせた動画が、毎年4月の入社時期になるとXで繰り返し取り上げられ、からかいの的になる、ということも実際に起きています。だからこそ私たちは、条件が揃わない会社にはバズ狙いを薦めません。
第5章 なぜwakaruは「あえてバズらせない採用SNS」を薦めるのか
この章の結論
wakaruは、多くの会社に動機づけ優先型の「あえてバズらせない採用SNS」を薦めています。あえてバズらせない採用SNSとは、バズを狙わず、候補者一人ひとりの「この会社で働きたい」という気持ちをコンテンツで積み上げる運用のことです。中長期の施策なので、経営層とスタンスを合意し、目的をぶらさないことが条件になります。
多くの会社に合うのは動機づけ優先型
拡散優先型の条件に照らすと、多くの会社は拡散優先型に向いていません。そこで私たちが薦めているのが、動機づけ優先型の運用、名付けて「あえてバズらせない採用SNS」です。
バズを狙わない代わりに、候補者一人ひとりの「この会社で働きたい」という気持ちを、コンテンツで着実に積み上げます。応募・選考参加・内定承諾の判断を後押しすることが目的です。
たとえば株式会社しまむら様の支援では、バズを狙わず、働く場所としての認知から魅力づけまでを一続きで設計しています(支援事例)。
なお、私たちはバズ型を否定しているわけではありません。拡散優先型の条件を本当に満たす会社には、「御社は拡散優先型が向いています」と正直にお伝えします。大切なのは、自社がどちらに向いているかをフラットに見極めることです。
中長期の施策だと腹を決める
動機づけ優先型は中長期の施策です。採用ブランドを作る取り組みなので、短期では結果が出ません。「このコンテンツを出したから承諾率が上がった」という直接の因果関係も、正直に言って証明しづらいものです。採用の成果は、1つの施策で決まるのではなく、求人媒体、採用サイト、説明会、面接、そしてSNSといった、いくつもの接点が重なって生まれるからです。それでも、会社の良さや人を発信し続けることが、少しずつ候補者の判断を後押ししていきます。この構造を理解して、腰を据えて取り組むことが最初に求められます。
採用の成果と、接点の重なり(例)
成果は、いくつもの接点が重なって生まれる。採用SNSは、その接点の間をつなぐ
社内、特に経営層とスタンスを合意しておく
このスタンスは、担当者一人が持っていても足りません。合意がないまま運用を始めると、数か月後に「SNSやってるのに、フォロワー全然増えてないけど大丈夫?」と聞かれます。動機づけ優先型はフォロワー数を伸ばす施策ではないので、この問い自体が本質から外れています。それでもスタンスの合意がなければ、担当者は反論できず、本質的でない方向修正が始まります。
採用アカウントは、そもそもフォローされにくいアカウントです。就職活動中の学生も、転職を考えている社会人も、志望先を周りに知られたくないものです。学生なら友人に、社会人なら今の職場の上司や同僚に知られたくない。だから投稿を見てはいても、フォローまではしない人が多いのです。私たちの支援先でも、社内から「フォロワーが少ないのは恥ずかしい」という声が上がったとき、この構造を説明し、見る数字をフォロワー数から、リーチやプロフィールへのアクセス、内定者の閲覧率に切り替えることで合意しました。
目的をぶらさない
最大の禁忌は、目的のぶれです。変えてはいけないのは目的(誰に、何のために発信するか)であって、形式ではありません。ショート動画など形式を足すことは、動機づけ優先型でも普通に行います。
問題になるのは、リーチが伸びない焦りから、採用ターゲット以外に向けたトレンド企画へ目的ごと移してしまうことです。中長期の動機づけで設計したアカウントが途中で目的を変えると、「誰のための発信か」が崩れ、それまで積み上げてきたものまで意味を失います。最初に決めた目的を、決めた期間はやり切る。地味に聞こえますが、ここが動機づけ優先型の生命線です。
第6章 採用SNSのKPI設計:短期・中期・長期で立体的に測る
この章の結論
採用SNSのKPIは、短期(SNSの数字)・中期(候補者や内定者へのアンケート)・長期(採用成果)の3層で設計します。SNSの数字は「どれだけ見られたか」と「見た人がどれだけ満足したか」の2軸で見て、採用への効果は本人に聞いて確かめます。
「バズらせないのは分かった。では、どうやって成果を測るのか」。動機づけ優先型で必ず出てくる問いです。私たちは、KPIを短期・中期・長期の3層で設計することを薦めています。
短期KPI:SNSの数字は2つの軸で見る
短期では、SNSの管理画面で取れる数字を見ます。ポイントは2つの軸に分けることです。
- 見る指標
- リーチ・インプレッション
- 何を測っているか
- コンテンツが届いた量
- 見る指標
- エンゲージメント率(いいね・保存などの割合)
- 何を測っているか
- コンテンツの質、刺さり具合
短期KPIは2つの軸で見る
注意点は、リーチやインプレッションには会社ごとに上限がある、ということです。私たちの支援実績では、業界、採用人数、BtoBかBtoCか、といった条件で、そのアカウントが現実的に届く範囲はおおよそ決まっていました。「毎月右肩上がりに伸びるはず」という期待は捨て、自社の上限に対して着実に届いているかを見ます。
エンゲージメント率は、数字の大きさより中身を見ます。同じ率でも、いいねが多いのか、保存が多いのかで意味が違います。いいねは「共感した」、保存は「あとで見返したい」というサインです。Instagramなら、投稿からプロフィールへのアクセスも、コンテンツの評価のひとつとして見ます。厳密にはエンゲージメントとは別の数字ですが、「この会社をもっと知りたい」と思わせたかが分かります。
中期KPI:候補者・内定者に「実際どうだったか」を聞く
管理画面をどれだけ眺めても、見られた数は分かりますが、それが採用の判断につながったかは分かりません。見ている人が候補者なのかどうかも、管理画面では区別できません。そこで中期では、データではなく本人に聞きます。
聞く場所は、採用のファネルで動かしたい段階に合わせて選びます。説明会の参加を増やしたいなら説明会後のアンケート、内定承諾を上げたいなら内定者アンケート、といった形です。どちらもすでに実施している会社が多いので、新しくアンケートを作るより、今あるものに数問足すほうが続きます。私たちが支援先で使っている設問は、次のような形です。
SNSのことだけを先に聞くと、答えがSNSに引っぱられます。まず情報源をフラットに聞き、そのあとでSNSについて聞きます。
質問例
今あるアンケートに、この5問を足す
質問例1と2からは、採用サイトや説明会など、ほかの情報源と比べてSNSがどれだけ役に立っていたかが分かります。質問例3で「見た」と答えた人の割合が閲覧率、質問例5が判断への影響です。説明会参加者と内定者の閲覧率を比べると、見ていた人ほど選考に残っているかも読めます。
たとえば、私たちが支援しているリゾートトラスト株式会社様では、内定者の82%がInstagramを見ていました(支援事例)。八十二長野銀行様でも、内定者の8割以上が就職活動中にInstagramを見ており、いちばんよく見ていた時期は選考中でした(支援事例)。エンタメ機器メーカーの支援先では、内定者の87%が見ていました。こうした数字をKPIとして置くと、発信が採用ターゲットに届いているかを事実で確認できます。SNSの直接の採用効果を社内で問われたとき、承諾率ではなく内定者アンケートの閲覧率を測る指標にすると合意した支援先も複数あります。
長期KPI:採用成果そのもので測る
長期では、1〜2年の単位で採用成果そのものを追います。
- 内定承諾率
- 選考の歩留まり
- 選考参加率
- 応募数・応募率
これらはSNS単体の成果ではなく、採用活動全体の結果を表す指標です。採用の成果は、SNSだけでなく、求人媒体や説明会、面接、さらに景気や競合の動きといった外部の環境が重なって決まります。SNSだけを変えて比べた実験ではないので、変化をすべてSNSの成果とは言えません。だからこそ、中期KPIで本人に聞いた結果と合わせて、年単位の変化として見ます。
3層を組み合わせて見る
短期の数字だけを見ると「伸びていない」と焦り、長期の数字だけを見ると「SNSが役に立っているのか分からない」と迷います。短期(SNSの数字)・中期(本人への確認)・長期(採用成果)を組み合わせて、初めて動機づけ優先型の成果を測れます。目安として、短期は毎月、中期は半年ごと、長期は1〜2年ごとに見ます。この3層を最初に設計してから運用を始めることを、強く薦めます。
KPIの3層
- どこで測るか
- SNSの管理画面
- 指標
- リーチ・インプレッション、エンゲージメント率
- 分かること
- コンテンツが届いているか、刺さっているか
- どこで測るか
- 候補者・内定者アンケート
- 指標
- 閲覧率、判断への影響
- 分かること
- 発信が採用ターゲットに届き、判断に効いたか
- どこで測るか
- 採用活動の結果
- 指標
- 内定承諾率、選考の歩留まり、応募数
- 分かること
- 採用成果が変わったか
3層を組み合わせて、初めて動機づけ優先型の成果を測れる
この教科書の決めることを63項目にした「採用SNS運用 立ち上げチェックシート」を無料で配布しています。
第7章 初期設計:誰に、何を伝えるかを決める
この章の結論
初期設計では、動かしたいファネルと採用ターゲットを決め、採用のバリュープロポジションで何を伝えるかを決めます。自社の特徴を棚卸しし、外からの評価とのギャップから、価値訴求とネガティブカウンターの2つをコンテンツの軸にします。決めたことは1枚のコンテンツ戦略シートにまとめ、毎月の企画の土台にします。
戦略とKPIが決まったら、運用を始める前に、アカウントの土台を決めます。誰に、何を伝えるのか。ここが決まっていないと、一つひとつの企画が「なんとなく」に戻ります。初期設計は、企画のたびに立ち返る物差しです。
まず、どのファネルを動かしたいかを決める
初期設計の出発点は、採用のファネルです。今の採用で、どの段階が課題になっているのか。そこをどうしたいのか。つまり、誰をどうしたいのかを最初に決めます。
どのファネルを動かしたいか
どの段階が課題で、そこをどうしたいかを決める
たとえば「新卒の総合職の、説明会への参加を増やしたい」「中途の営業職の、内定承諾を上げたい」といった形です。採用ターゲットは、新卒か中途か、中途なら何の職種か、新卒なら文系か理系か、といった粒度で構いません。大事なのは、どこが課題で、そこをどうしたいのかがはっきりしていることです。
採用ターゲットの解像度は、スキルとスタンスに分けて上げる
課題と採用ターゲットが決まったら、もう少し細かく捉えます。このとき、採用ターゲットをスキルとスタンスに分けて整理します。
採用ターゲットはスキルとスタンスに分けて捉える
同じ相手でも、2つに分けると解像度が上がる
2つに分けて書き出すと、同じ「新卒の総合職」でも、どんな人が、どんなことに迷っているのかが見えてきます。ここまで解像度を上げた採用ターゲットを、私たちは発信ターゲットと呼んでいます。
たとえば私たちが支援しているある地方銀行では、発信ターゲットを「地元出身で県外の大学に進み、地元に戻って就職するか迷っている学生」に絞りました。ここまで絞ると、「地元で働く良さ」と「銀行らしくない仕事の幅」という、届けるべきテーマが見えてきます。
何を伝えるかは、バリュープロポジションで決める
採用ターゲットが決まったら、次は何を伝えるかです。そのための考え方が、採用のバリュープロポジションです。候補者が、ほかの会社ではなく自社を選ぶ理由を言葉にしたものです。
私たちは、3つの要素の重なりで整理しています。自社が提供できる価値、採用ターゲットが求める価値、そして競合他社が提供している価値です。ここでいう競合は、事業の競合ではなく採用競合です(後の節で書きます)。採用ターゲットが求めていて、自社が提供でき、しかも競合他社は提供していないもの。その重なりが、採用のバリュープロポジションです。
採用ターゲットが求める価値は、動かしたい段階で考えます。説明会への参加を迷っている学生なら、まず仕事の中身や社員の雰囲気を知りたがっています。内定を承諾するか迷っている人なら、配属や働き方、入社後に伸びていけるかを確かめたがっています。同じ採用ターゲットでも、段階によって求めるものが変わります。
これが決まっていないと、コンテンツは会社の紹介で終わります。決まっていれば、一つひとつの投稿が「選ばれる理由」の証明になります。
材料は、ヒアリングと外部の情報で集める
バリュープロポジションは、会議室で考えても出てきません。私たちは、採用責任者へのヒアリングで次の項目を聞き、材料を集めています。
- 採用課題:採用予定数に対して何名採れたか、どのポジションで苦労しているか
- 採用ターゲット:直近で「この人が欲しい」と思った候補者の決め手は何か
- 採用スケジュール:候補者がいちばん情報を集める時期、内定を出すピーク
- 採用競合:内定辞退した人はどこへ行ったか、候補者は何を比べて決めているか
- 自社の魅力:説明会で「他社と比べて何がいいのか」と聞かれたら、今どう答えるか
- 候補者から見た不安:面接で候補者がよく確認してくる質問、辞退の理由
- 過去のSNSの反応:反響があった投稿、滑った投稿
あわせて、入社1〜2年目の社員にも話を聞きます。活躍している若手へのインタビューでも、アンケートでも構いません。入社の決め手、入社前にどう見えていたか、入社後のギャップです。入社して間もない社員の記憶は鮮明で、外からの見え方と実際の違いがはっきり出ます。
社内の声だけでは、外からどう見えているかは分かりません。口コミサイトでの評価を調べたり、AIに「この会社の評価を教えて」と聞いてみたりして、外からの見え方も、なるべく客観的に集めます。
AIの答えには、自社の発信がどう届いているかも表れます。たとえば八十二長野銀行様についてAIに聞くと、採用Instagramの投稿が引用され、「金融機能を持ったコンサルティング会社」という答えが返ってきました。銀行の仕事はお金を預かり貸すことだけではない、という採用SNSで発信してきたコンセプトが、そのまま外からの見え方になっています(支援事例)。
魅力だけでなく「特徴」として棚卸しし、外からの見え方とのギャップを見る
材料が集まったら、自社を棚卸しします。このとき、魅力だけを探すのではなく、「特徴」として事実を並べてください。魅力だけを洗い出そうとすると、良いところばかりが並び、候補者が気にしていることが抜け落ちるからです。
並べた特徴を、外からの見え方と、実際とで照らし合わせます。
外からの見え方と、実際とのギャップ
良く見せすぎず、入社後のずれを防ぐ
外の評価を、具体的な事実で裏づける
ずれを防ぐ必要があれば正直に触れる
思われているほどではないことを、事実で伝える
コンテンツの軸は、右側のネガティブカウンターと価値訴求の2つ
大事なのは、右側の、実際に評価に値する2つです。1つは、外から評価されていないのに、実際は評価に値するものです。たとえば「研修が2か月しかない」と不安に思われていても、実際は先輩が近くで教えてくれて、配属後も困らない。こうしたギャップに答えるのが、ネガティブカウンターです。株式会社住友倉庫様では、業界のイメージや候補者の不安を払拭する発信を、SNSを含む複数の経路で行っています(支援事例)。もう1つは、外から評価されていて、実際にも評価に値するものです。これは、具体的な事実で解像度を上げる価値訴求にします。コンテンツの軸は、このネガティブカウンターと価値訴求の2つです。
評価は、0か100かで考えなくて構いません。「あまり評価されていないが、実際は思われているほど悪くない」という程度の差も、立派なギャップです。また、同じ特徴でも、採用ターゲットによって評価が変わります。採用ターゲットが複数いる会社は、採用ターゲットごとにこの表を作ってください。だからこそ、先に採用ターゲットを決めておくことが大事です。
採用競合は、事業の競合とは違う
ヒアリングでいちばん認識がずれやすいのが、採用競合です。採用競合とは、自社の採用ターゲットが、自社と比べて迷う会社のことです。事業で競っている会社と同じとは限りません。
事業の競合と採用競合
採用競合は、同じ候補者が入社先として比べる会社
たとえば地方の会社なら、同じ業界の会社より、地元のほかの大手企業や公務員と比べられていることがあります。しっかり聞いていくと、「こういうところとぶつかっていたのか」と分かることが少なくありません。
採用競合を見つけるのにおすすめなのは、入社1〜2年目の社員に、次の2つを聞くことです。
1. 当社のほかに、どこから内定をもらっていましたか。
2. 内定はなかったものの、本当は目指していた会社はどこですか。
採用競合の見つけ方
当社のほかに、どこから内定をもらっていましたか
実際に比べられて、勝った相手
内定はなかったものの、本当は目指していた会社はどこですか
候補者が憧れていた、負けやすい相手
入社1〜2年目の社員に、アンケートかヒアリングで聞く
1つ目で、実際に比べられて勝った相手が分かります。2つ目で、候補者が本当は憧れていた会社、つまり自社が負けやすい相手が分かります。社員アンケートで聞いても、ヒアリングで聞いても構いません。直近の社員に聞くのは、今の候補者に近い感覚で答えてくれるからです。
採用競合が分かったら、動かしたい段階に絞って、その会社の打ち出し方を見ます。たとえば説明会への参加を増やしたいなら、採用競合が説明会の前後でどんな情報を出しているかを確かめます。何を伝えるかを決めるバリュープロポジションの、競合の側の材料になります。
テーマは、攻めの「価値訴求」と守りの「ネガティブカウンター」
採用SNSのテーマは、配布している「採用SNSコンテンツ企画100本ノック」で、次の8つに分けています。
- 事業・会社理解
- 求める人物像・カルチャー
- 仕事のリアル・1日密着
- やりがい・誇り
- ネガティブカウンター
- キャリア・成長・評価
- 数字・制度・働き方の可視化
- 人柄・対談・日常
大事なのは、8つを順番に回すことではありません。それぞれのテーマが、攻めの価値訴求なのか、守りのネガティブカウンターなのかを見て、配分を決めることです。ヒアリングで出てきた「面接でよく聞かれる質問」や「辞退の理由」、棚卸しで見つかったギャップは、ネガティブカウンターの材料になります。「説明会で答えている魅力」は、価値訴求の材料になります。
時期 × 印象の核で、年間の配分を決める(新卒採用の場合)
この節の時期の軸は、新卒採用に限った考え方です。中途採用は、時期による候補者の動きが読みにくいので、後半の印象の核だけを使います。
配分は、2つの視点を掛け合わせて決めます。1つ目は時期です。採用スケジュールに合わせて、その時期の候補者が何に迷っているかに答えます。2つ目は、アカウント全体の印象です。候補者は気になった投稿からプロフィールに飛び、投稿の一覧を見て「この会社はどんな会社か」を短い時間で判断します。複数の強みを同じ量で出すと印象が散るので、核にする魅力を決め、毎月そこに発信を寄せます。
時期 × 印象の核で決める(新卒採用)
ある地方銀行の新卒採用の年間設計をもとにした例
新卒採用は、時期による気持ちの変化が読みやすく、企画を決めやすくなります。採用のスケジュールがほぼ決まっていて、候補者の気持ちの動きに、毎年同じような流れがあるからです。たとえば私たちの支援先では、内定式の直後は気持ちが上がっている人が多い一方、例年1月ごろから入社への不安や質問が増える、という傾向が見えていました。その時期に合わせて不安に答える投稿を置けば、発信がぐっと鋭くなります。ある地方銀行の年間設計では、母集団を集める時期は求める人物像を社員のエピソードで見せ、比較・検討する時期は価値観を語る社員インタビューを厚くし、意思決定の時期はフィードバックの文化や人間関係のリアルで安心材料を渡す、という配分にしていました。
初期設計の成果物は、1枚のコンテンツ戦略シートにする
ここまで決めたことは1枚のシートにまとめます。初期設計の成果物は、このコンテンツ戦略シートです。毎月のテーマは、このシートを土台にして決めます。
初期設計の成果物
毎月の企画は、このシートを土台にして決める
シートの形式は会社ごとに違って構いません。大事なのは、企画のたびに見返せるよう、1か所にまとまっていることです。シートがないと毎月のテーマ選びが担当者の記憶頼りになり、一つひとつの企画が「なんとなく」に戻ります。
第8章 媒体選定:どの会社がどの媒体に向くか
この章の結論
媒体は、主軸の型と発信ターゲットが決まった後に、「採用ターゲットがいるか」「作れる素材と合うか」「主軸の型と合うか」の3つの軸で選びます。主戦場は1つに絞り、迷ったら投稿が積み上がるInstagramから始めることを、wakaruは薦めています。
初期設計で誰に何を伝えるかが決まったら、それを届ける媒体を選びます。媒体は、目的と型のあとに決まります。拡散優先型か動機づけ優先型かという主軸と、初期設計で決めた発信ターゲットが決まっていれば、答えはほとんど自動的に出ます。先に断っておくと、私たちの支援実績はほぼInstagramで、YouTubeが数社、TikTokはありません。語れる範囲で判定の仕方を書きます。アカウントの作り方は、別の記事に譲ります。
主戦場は1つに絞る
全媒体を同時にはやりません。媒体ごとにユーザー層も見られ方も違い、薄く広く始めると、初期設計で決めた印象の核がどの媒体にも積み上がりません。主戦場を1つ決めて型を作り、ほかの媒体には転用します。
判定は3つの軸で行う
1. 採用ターゲットがいるか:自社の採用ターゲットが普段使っている媒体かを、年齢層と職種で見ます。
2. 作れる素材と合うか:出演できる社員、撮れる現場、長く話せる人、文章で考えを語れる経営者など、自社にある素材がその媒体の主な形式に合うかを見ます。
3. 主軸の型と合うか:拡散優先型ならおすすめで広がる媒体か、動機づけ優先型なら投稿が積み上がって候補者が読み返せる媒体かを見ます。
1つ目の軸だけでは決まりません。マイナビキャリアリサーチLabの調査「SNS就活最前線」(2025年1月。2026年卒の大学生で、SNSを就職活動の準備に使っている1,311名)では、就職活動の準備に使うSNSは、LINEの公式アカウントが45.6%、Xが36.4%、Instagramが32.7%、YouTubeが26.0%、TikTokが12.9%でした。新卒採用なら、X・Instagram・YouTubeのどれにも採用ターゲットは3割前後います。媒体は、2つ目と3つ目の軸で決まります。
4つの媒体の特徴
まず、媒体そのものの特徴を、私たちが提案の場で使っている5つの観点で比べておきます。◎ほど、その観点で優れています。
4つの媒体の特徴
| 媒体 | 情報の伝達度 | 機能の多さ | 拡散性 | 運用工数の少なさ | 炎上リスクの小ささ |
|---|---|---|---|---|---|
| ◎ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | |
| YouTube | ◎ | ○ | ○ | △ | ○ |
| X | △ | △ | ◎ | ◎ | △ |
| TikTok | ○ | △ | ◎ | ○ | △ |
Instagramは、情報の伝わりやすさと機能の多さ、炎上のしにくさのバランスが良い媒体です。XとTikTokは拡散性が高い一方で、伝えられる情報の量と、炎上のしにくさでは劣ります。この特徴を、次の判定の3つの軸に当てはめます。
4つの媒体を、採用の文脈で見る
Instagramは、プロフィールに投稿が積み上がり、候補者が確かめに来たときに読み返せる媒体です。リール(入口)とフィード(読み込み先)を1つのアカウントで組めるので(制作の章で詳しく書きます)、動機づけ優先型の設計をそのまま載せられます。私たちの支援先では、業界を問わず成り立っています。
YouTubeは、長尺で仕事の中身や人を深く理解してもらえ、検索にも残ります。私たちの支援先は数社で、いずれも情報量で意思決定される職種の採用でした。制作の体力がある会社に向きます。
Xは、会社の採用アカウントというより、経営者や人事担当者が個人として発信する場です。私たち自身も、経営者個人の発信の場として使い、採用アカウントの横に添えています。
TikTokは、フォロワーがいなくてもおすすめで広がる媒体で、拡散優先型の条件を満たす会社だけに向きます。私たちに支援実績はないので、判定だけを書いておきます。
媒体 × 判定の3つの軸
| 媒体 | 採用ターゲットがいるか(新卒の場合) | 作れる素材と合うか | 主軸の型と合うか |
|---|---|---|---|
●32.7% | ●出演できる社員と撮れる現場があれば合います | ●動機づけ優先型 ○拡散優先型 | |
| YouTube | ○26.0% | ○長く話せる人と、編集の体力が要ります | ●動機づけ優先型(深く理解してもらう) |
| X | ●36.4% | ●文章で考えを語れる経営者・人事担当者がいれば合います | ○会社の型とは別に、個人の発信として添えます |
| TikTok | ○12.9% | ○際立ったヒトと特徴的なコンテンツが要ります | ●拡散優先型(条件を満たす会社) 動機づけ優先型の主戦場にはしません |
「採用ターゲットがいるか」の%は、マイナビキャリアリサーチLab「SNS就活最前線」(2025年1月・2026年卒の大学生1,311名)で、就職活動の準備に使うSNSとして挙がった割合です。
迷ったらInstagram、の理由
それでも迷うなら、Instagramを薦めます。理由は、候補者が確かめに来る場所として、プロフィールに投稿が積み上がる媒体だからです。
動機づけで相手にするのは、すでに会社を知っている候補者です。その候補者は「本当にこの会社でいいか」を確かめに来て、プロフィールの投稿一覧から「どんな会社か」を短い時間で判断します。Instagramは、この行動に対して、入口のリールと読み込み先のフィードを同じ場所に積み上げられます。
先に触れた、応募者が投稿を読み込んで面接に来た支援先(店舗を運営する会社)でも、応募の起点は求人媒体でした。採用になった人は面接の前にInstagramと採用サイトを読み込み、投稿に出ていた数字まで把握していました。動機づけ優先型の採用SNSは、候補者を連れてくる媒体ではなく、候補者が確かめに来たときに答えが揃っている媒体を選びます。
拡散優先型と動機づけ優先型のどちらが合うか、どの媒体から始めるか。支援累計100社以上の事例をもとにお答えします。
第9章 企画:毎月のテーマを決める
この章の結論
毎月のテーマは、初期設計でまとめたコンテンツ戦略シートを土台に、毎月の分析(採用の課題と時事、前月の分析、候補者の動き)を重ねて選びます。企画ごとに「誰の、どんな迷いに向けるか」を決め、タイトルは具体性とユニークさの2段で磨きます。
企画の起点を「出せるもの」から「確かめたいこと」に変える
初期設計で誰に何を伝えるか、テーマの配分まで決めてコンテンツ戦略シートにまとめ、媒体も選びました。ここからは、毎月の投稿で何を出すかを決める、テーマの企画です。
迷子になっているアカウントには共通点があります。企画の起点が「今月、何を出せるか」になっていることです。社内イベントがあったから撮る、ネタが切れたから社員のランチを載せる。出せるものを出す運用は、数か月でネタが尽き、アカウントの一貫性も失われます。
もうひとつのずれは、会社が出したいものと、候補者が知りたいものの違いです。会社はイベントや実績、制度を出したがります。一方で候補者が知りたいのは、研修の中身、キャリアの伸び方、配属の実態、そこで働く人です。「うちは人が良い」と書いても、それは会社の主張にすぎません。候補者が面接では聞きづらいことに答えて、初めて証明になります。
だから起点を逆にします。「採用のために、候補者に何を届けるべきか」から企画を決めます。
テーマは、初期設計の土台と毎月の分析の両輪で選ぶ
wakaruは毎月のテーマを、2つの側面から選んでいます。1つは、初期設計で決めた土台です。何を伝えるか、年間でどう配分するかは、コンテンツ戦略シートにすでに書いてあります。もう1つは、その月の分析です。採用の状況や候補者の動きは月ごとに変わるため、毎月確認します。土台だけで選ぶと今の候補者からずれ、分析だけで選ぶと伝える中身がぶれます。
テーマを選ぶ両輪
棚卸しした価値訴求とネガティブカウンターのうち、今月どれを出すか
例:入社前の不安に答えるネガティブカウンターを、今月は2本入れる時期と印象の核で決めた、今月の配分(新卒採用の場合)
例:1月は入社への不安が増えるため、配属や研修の実態を詳しく伝える今の採用で、どの段階のどんな相手が足りないか。採用まわりで何が起きているか
例:今年の新卒の内定がそろったので、翌年の新卒に向けた投稿を増やす先月、反応が良かったのはどの投稿か
例:保存が多かった投稿を、切り口を変えて横に広げるこの時期の候補者は何をしていて、何に迷っているか
例:動き出しが早い年は、説明会への誘導を前倒しする土台だけでも、分析だけでも、テーマは偏る
前月の分析の読み方は、分析の章で書きます。土台と毎月の分析とは別に、会社として出したいものも聞いておきます。だいたい次の3つに分かれます。
- 理念やバリューなど、候補者に必ず共感してほしい考え方がある。
- 株主向けの経営計画や広報の発信など、候補者以外に向けた情報がある。
- 説明会やインターンなど、採用イベントの告知がある。
これらは土台と毎月の分析とは別枠で、本数を決めて入れます。告知ばかりが並ぶと、プロフィールを見た候補者に「どんな会社か」が伝わらなくなるからです。
時期に合わせたテーマは、その施策が実際にあるかを確かめてから入れます。みずほ不動産販売株式会社様では、オフラインの説明会でも採用SNSの投稿を使い、候補者が必要な時に必要な情報を受け取れるようにしています(支援事例)。秋のインターンを実施していない会社で、秋のインターン向けの投稿を企画しても使えません。
本数のうち7割ほどは、社員のインタビューや密着など、人に焦点を当てた投稿にしています。候補者が最後に確かめたいのは、一緒に働く人だからです。同じインタビューでも、切り口と見せ方は毎回変えます。
企画ごとに、誰の、どんな迷いに向けるかを決める
初期設計で決めた採用ターゲットは、アカウント全体で届ける相手です。一つひとつの企画では、さらに「この企画は、どんな人の、どんな迷いに向けたものか」まで決めます。
「就活生」では広すぎます。「まだ会社をよく知らない就活生」でも、まだ足りません。「インターンに参加するか迷っている就活生」まで書くと、タイトルも、質問も、文章の量も決まります。中途採用なら、「今の職場に大きな不満はないが、営業職として次にどう伸びるかに迷っている20代」のように書きます。同じ新卒の総合職でも、説明会の前で迷っている人と、内定後に入社を迷っている人とでは、届けるべき内容が違います。どこまで決めたかが、あとで分析するときの物差しになります。
タイトルで、タップされるかが決まる
テーマが決まったら、タイトルを決めます。投稿の1枚目や動画の冒頭に載せる言葉です。候補者がタップするかどうかは、ほぼここで決まります。見るのは、中身が一瞬で分かるかと、届けたい相手に刺さる言葉かの2点です。
「◯◯社の会社概要」「◯◯社の福利厚生」のように、項目名を並べただけのタイトルは避けます。私たちは、タイトルを2段で磨いています。まず必ず押さえるのが具体性で、その上に、もっと見たくなる仕掛けとしてユニークさを足します。
具体的にする方法は、主に3つあります。特定の立場を入れる、問いやセリフを入れる、形容詞を入れる、の3つです(下の図の①)。
具体的にすると、候補者が場面を想像しやすくなり、自分のこととして読んでもらいやすくなります。他社との違いも出ます。
もう一歩進めるなら、ユニークさを足します。企画らしさや、他社にない切り口のことです。たとえば「◯◯の知らない世界」「◯◯の実はそれ」のようにシリーズの名前を付ける、世代の違う社員の対談にする、といった形です。毎回の投稿に「続きも見たい」と思わせる仕掛けになります。トーンは会社の雰囲気に合わせます。硬めの会社なら短く言い切り、柔らかい雰囲気の会社なら少しくだけた言い回しにします。
良いタイトルの2段
具体性で中身を伝え、ユニークさで続きを見たくさせる
ただし、企画の段階で磨き込みすぎないようにします。実在しない制度に触れていないか、社内で言い切りたくない表現になっていないかを先に確かめます。細かい言い回しは、制作を進めながら整えます。
1つの企画を1枚にまとめ、候補は多めに出して絞る
企画は1つずつ、次の4つを1枚にまとめます。
- 誰の、どんな迷いに向けた企画かを書く。
- なぜ今月このテーマなのか、何を伝えたいのかを書く。
- どんな写真や話が必要か、誰に出てもらうかを書く。
- 投稿のページ構成や、動画の型を書く。
動画は、インタビュー、対談、密着、企画もの、紹介やツアーのどの型で作るかを先に決めます。型が決まると、撮るものと、社内で用意してもらうものが決まります。
候補は、実際に出す本数の1.5倍ほど出してから絞ります。過去半年に出したテーマと同じものは外します。切り口が違えば、同じインタビューの型でも構いません。
私たちの支援では、毎月の振り返りの場で、来月の方向性、本数と配分、会社として出したいもの、撮影の有無を含むスケジュールの4点を先に決めます。テーマの候補はAIで多めに作り、担当者がコンテンツ戦略シートと毎月の分析に照らして絞り込み、仕上げます。
第10章 制作:主観のデザインから抜け出す
この章の結論
採用SNSの制作では、魅せるデザインより先に、デザインの4大原則にもとづく「伝えるデザイン」を土台にします。デザインの良し悪しは、作る人の好き嫌いではなく、採用ターゲットにとってどうかで判断します。
企画が決まったら制作です。この章では、何を物差しにデザインするか、どの形式で作るか、何で作るか、誰が作るかの順に書きます。
土台は「伝えるデザイン」、その上に「魅せるデザイン」
デザインには、魅せるデザインと伝えるデザインがあります。魅せるデザインは、世界観や雰囲気で目を引き、印象に残すためのものです。伝えるデザインは、書いてあることを、読む人に正しく、速く届けるためのものです。
採用SNSの投稿は、雑誌の記事のように「読んでもらうコンテンツ」です。だから優先するのは伝えるデザインで、その土台になるのが、デザインの4大原則です。
デザインの4大原則
伝えるデザインの土台になる4つの原則
採用SNSの投稿で崩れやすいのは、次のようなところです。
- 文字が小さく、詰まっている。スマホの画面で、指を止めずに読める大きさと行間にする。
- 1枚に言いたいことが多すぎる。1枚で伝えることは1つに絞り、残りは次の1枚に回す。
- 強調が多すぎて、どこも目立たない。太字や色を付けるのは、いちばん読んでほしい1か所にする。
- 投稿ごとに色や書体が変わる。プロフィールの投稿一覧で見たとき、同じ会社の発信だと分かるようにそろえる。
この4つが守られていると、文字の多い投稿でも、スクロールの途中で読みやすさが伝わります。伝えるデザインを原則にして、そのうえで魅せるデザインを足します。順番が逆になると、雰囲気は良いのに、何の投稿か伝わらないものができあがります。
伝えるデザインと魅せるデザイン
世界観や雰囲気で目を引き、印象に残す
デザインの4大原則(近接・整列・反復・対比)で、正しく速く読んでもらう
採用SNSは、読んでもらうコンテンツ。伝えるデザインを先に固める
デザインも採用ターゲットから逆算する
デザインの良し悪しは、作る人の好き嫌いではなく、採用ターゲットにとってどうかで判断します。
- 採用ターゲットが普段見慣れているトーンに合っているか(20代向けなのに、文字の多い資料のような見た目になっていないか)
- 1枚あたりの情報量が、ターゲットの見方に合っているか(すき間時間にスクロールしながら読み切れるか)
- 会社が見せたいものではなく、ターゲットが見たいものを、1枚目とサムネイルに置いているか
形式は「入口」と「読み込み先」で使い分ける
形式の選び方は、wakaruの支援先で整理が一致しています。短い動画は、人柄や雰囲気を感じてもらう入口です。流れてきた動画で興味を持った候補者が、プロフィールに来ます。読み込める投稿は、制度や数字、仕事の中身を理解してもらう読み込み先です。プロフィールに来た候補者が、繰り返し見返します。Instagramなら入口がリール、読み込み先がフィード(カルーセル)、YouTubeなら入口がショート、読み込み先が長い動画にあたります。
先に書いたとおり、ショート動画のような形式を足すことは、動機づけ優先型でも普通に行います。変えないのは目的で、形式はこの役割分担で組み合わせます。
何でデザインするか
内製で作るなら、まずツールを決めます。
何でデザインするか
- 向いている人
- デザインの経験がない担当者
- 特徴
- テンプレートが多く、すぐに作り始められる
- 向いている人
- デザイナーや、チームで作る場合
- 特徴
- 複数人での編集と、細かい調整に向いている
- 向いている人
- デザインを本格的に学んだ人
- 特徴
- 表現の幅が広いが、使いこなすまでに時間がかかる
どのツールでも、伝えるデザインの原則は同じ
デザインの経験がない担当者が始めるなら、Canvaが使いやすいでしょう。私たちがおすすめしているのはFigmaです。投稿の型を共通の部品として作っておけるので、反復の原則を守りやすく、複数人で作っても見た目がそろいます。ただし、どのツールを使っても、伝えるデザインの原則が守られていなければ、伝わる投稿にはなりません。
「センスのある社員に任せる」が遠回りになる理由
採用SNSを始めるとき、多くの会社は、まず社内で作ろうとします。そのとき「デザインは、社内でセンスのある人に任せればいい」と考えがちです。本当にそうでしょうか。ここで、内製の運用がよく陥る問題があります。主観のデザインです。
デザインを作るとき、人は自分の中にあるデザインの引き出しから表現を選びます。デザインを学んでいなければ、その引き出しはどうしても少なくなります。そして多くの場合、どの引き出しを開けるかは、本人の好き嫌いで決まります。
それでも、デザインに詳しくない人から見ると、センスのある人が作ったものは良いデザインに見えます。そのため社内では高く評価され、そのまま運用が続きます。
ただ、デザインには目的と意図があります。採用SNSの場合、発信の主体は個人ではなく企業で、目的はかっこよく見せることでもセンスを示すことでもなく、採用することです。なんとなく社内のセンスのある人に任せると、本来やりたいことから、かえって遠ざかることがよくあります。
外部を使うかどうかは、客観性で決める
制作を外部に任せるかどうかの判断軸は、制作のスキルだけではありません。大きいのは、採用ターゲットの目で確かめる客観性を、社内で保てるかどうかです。内製で進めるなら、少なくとも、作る人とは別に、採用ターゲットに近い社員に見せて意見をもらう仕組みを作ることを薦めます。内製化に切り替えて「インスタ見ました」の声が増えた人の森株式会社様の例(支援事例)や、運用代行会社を選ぶときに何を見たかを語っていただいた株式会社森ビルホスピタリティコーポレーション様の例(支援事例)も参考になります。
第11章 分析:数字の読み方
この章の結論
分析の基本は「どれだけ見られたか」と「見た人がどれだけ満足したか」の2軸です。投稿から14日後の数字でそろえて比べ、数字の理由から候補者の不安を読み取り、次のコンテンツや求人原稿、スカウトの文面に生かします。
企画と制作が回り始めると、次は数字です。
分析は、いちばん後回しにされる
分析は、運用の中でいちばん後回しにされがちです。投稿を出すことに満足してしまうからです。しかし分析をしないと、出しやすいもの、作りやすいもの、良いと思い込んでいるものばかりを出すことになります。候補者からの反応を受け取らないまま、自己満足の採用アカウントができあがります。だから、分析は必ず行います。分析は、初期設計と企画で決めた「誰に、何のために、この企画をしたか」が、実際に届いたかを確かめる場です。
分析の基本は2軸
分析の基本は、「どれだけ見られたか」と「見た人がどれだけ満足したか」の2軸です。KPIの短期と同じ2軸を、毎月の振り返りで使います。この章で決めることは、この2軸を何で・いつ・どう読むかと、それを採用にどうつなげるかです。管理画面の数字を全部見ようとすると、振り返りが「伸びた・伸びなかった」の感想で終わるからです。分析の手順の細部は、別の記事に譲ります。
見る数字と見る日を固定する
投稿の数字は、公開した翌日と2週間後ではまったく違います。見る日を揃えないと、投稿同士を比べられません。wakaruの支援先では、投稿から14日後の数字で揃えて比較しています。月次の振り返りは、前月分の投稿がすべて14日を過ぎてから行います。
指標は、この2軸をそのまま投稿別の一覧にします。投稿ごとに、テーマ・形式・リーチ・いいね・保存・エンゲージメント率を1行にまとめます。エンゲージメント率は(いいね+保存)÷リーチで計算します。採用アカウントではシェアがほとんど発生しないので、評価の主役はいいねと保存です。保存は、Xならブックマーク、YouTubeなら「後で見る」や再生リストへの追加にあたります。広告を併用している場合は、広告が付いた投稿の数字を分けて記録します。
保存が付いた投稿の型を見る
保存は、あとで見返すための行動です。ただ、採用アカウントでは保存そのものが少なく、保存がゼロの月が続く支援先もあります。だから合計は追わず、保存が付いた投稿の型を見ます。
複数の支援先で共通しているのは、候補者が面接で聞きづらいことに答えた投稿に、保存が付くことです。待遇、選考の進み方、面接のポイント、人間関係といったテーマです。閲覧率の例で挙げたエンタメ機器メーカーでは、保存が「就活の軸」「社風」「面接ポイント」といった投稿に集中し、「人が良い会社です」という情報で止まった投稿は、人間関係の不安を解消するところまで届かず伸び悩みました。
実務では、毎月「リーチが最大の投稿」と「保存が最大の投稿」を別々に特定します。2つが一致しない月は、保存が付いた型を翌月に増やします。守りのテーマであるネガティブカウンターが、ここで数字として確かめられます。
4象限で次の一手を決める
投稿別の一覧ができたら、自社の月平均を境にして、各投稿をリーチの高低とエンゲージメント率の高低で4つに分けます。象限ごとに、次の一手が決まります。
リーチ × エンゲージメント率の4象限
同じ型で翌月にもう1本作る
流入元を見て、企画を目的に戻す
中身は変えず、1枚目とサムネイルを直す
原因を1つに絞り、翌月の検証ポイントにする
境目は自社の月平均。象限ごとに次の一手が決まる
動機づけ優先型で価値があるのは、左下の「刺さったが届いていない」投稿です。候補者の不安に答えているのに、届き方だけが足りていない状態なので、中身を作り直す必要がありません。右上の「届いたが評価されていない」投稿が続くときは、目的のぶれが起きていないかを疑います。
数字から「なぜ」を考え、採用に生かす
数字は、見て終わりにしません。分析でいちばん大事なのは、数字の理由を考え、それが自社の採用にどう生きるかまで落とすことです。
たとえば、ある投稿のエンゲージメント率が高く、インプレッションの経路を見るとプロフィール経由が多かったとします。だとすれば、自社に関心を持って応募を考えている候補者が、その内容を求めていたと考えられます。テーマが「入社1年目の残業時間」なら、「自社の候補者は、働き方に不安を持っているのかもしれない」という仮説が立ちます。
仮説が立てば、次の手が決まります。
- 次のコンテンツ:同じ不安に、別の角度から答える投稿を作る
- 求人媒体の訴求:求人票やナビサイトの原稿でも、その不安に先回りして答える
- スカウトの文面:スカウトの冒頭で、その不安に触れる
数字から「なぜ」を考え、採用に生かす
誰に、何が響いたのか
仮説は、内定者アンケートや面接での質問で確かめる
SNSの分析は、候補者の気持ちを知るための調査でもあります。投稿の数字から立てた仮説は、内定者アンケートや面接での質問で確かめ、確かめた結果を次のテーマに戻します。
立ち上げ期は基準点を記録する
運用を始めて3か月ほどは、投稿数も母数も少なく、差から学ぶことがそもそもできません。この時期は比較をせず、現在地の数字を基準点として記録し、次に何を変えて確かめるかを決めることに徹します。「数字は厳しいが、これが基準点で、次回から比較できる」が、立ち上げ期の正しい捉え方です。
第12章 社内推進:巻き込み方
この章の結論
採用SNSは、担当者一人では回りません。始める前に経営層との合意を1枚にし、出演者は人柄ではなく「お題」から当て、退職時の扱いを最初の撮影前に決めておきます。
採用SNSは、担当者がどれだけ優秀でも一人では回りません。出演してくれる社員、現場の情報、上長の承認と、社内から「もらい続ける」ものが多い施策だからです。この章では、wakaruの支援先で詰まりやすかった順に、経営層・出演者・退職時の3つを書きます。経営層に通す稟議の作り方は、別の記事に譲ります。
始める前に、合意を1枚にして承認を取る
決めた型、見る数字、フォロワー数を追わない理由を1枚にして、始める前に経営層の承認を取ります。
この1枚に足しておきたいのが、報告で使う「リーチ」の定義です。ある支援先では、報告していた月間リーチが投稿ごとの合計なのかアカウント全体の人数なのかで社内の認識が食い違い、目標に届いていたかどうかの判断が揺れたことがあります。定義を1行で決めておけば、数字が独り歩きしません。もうひとつ、同じ会社の中でも、決裁者は「フォロワーには期待していない」と言い、現場は「少ないのは恥ずかしい」と感じる温度差が起きます。合意を1枚にして残しておくと、担当者がこの温度差に一人で向き合わずに済みます。
出演者は「お題」から当てる
社員に出演を頼む場面は必ず来ます。ここで毎回詰まる会社は、「話し方や人柄が伝わる人」という人の属性から探しています。ある支援先でも、ショート動画の出演者を人柄で選ぼうとして人選に苦戦しました。
詰まらない会社は、人を選ぶ前にお題を決めています。まず、候補者の不安を1つ決めます(例:未経験で入って、何か月で一人前になるか)。次に、その不安にいちばん近い立場の社員を当てます(未経験で入社した◯年目の社員)。お題から逆算すると、話が上手くない社員でも成立します。守りのテーマであるネガティブカウンターと、分析で見つけた「保存が付く型」が、そのまま人選の起点になります。顔出しに抵抗がある社員には、後ろ姿や横顔、イラストという選択肢を示します。
負担は「年数回・半日・話すだけ」に固定する
社員の協力が続かないのは、意欲の問題より設計の問題です。撮影を2〜3か月に1回にまとめ、1回の拘束を半日以内にし、出演者に文章を書かせない。この3つを守ると、出演者の負担は出演と確認だけになります。ある製造業の支援先でも、半日で数本をまとめて撮れています。
逆に「素材を書いて送ってもらう」運用は、担当者と出演者の両方に毎回負担がかかり、素材が集まらずに投稿が止まります。出演を頼むときは、年間の撮影回数、1回の拘束時間、事前に書く量(ゼロが理想です)の3点を先に伝えます。出演者に「年数回・半日・話すだけ」と言えるかで、巻き込みは決まります。できあがった投稿を本人に見せることも忘れないでください。「ちゃんとしたものに出た」という体験が、次の出演者を連れてきます。株式会社カトープレジャーグループ様では、採用SNSの発信が社内のエンゲージメント向上にもつながっています(支援事例)。
退職時の線引きを、最初の撮影前に決める
出演した社員の退職は、実際に起きます。私たちの支援先でも、出演者の退職で投稿の修正や差し替えが発生しました。線引きは会社ごとに違いますが、先に決めた会社は止まらず、決めていない会社は投稿ごとの社内確認で止まります。最初の撮影前に、次の3点を決めます。
1. 退職時に投稿を残すか消すか。本人が退職時に選べるようにするかも決めます。
2. 名前の出し方(実名/イニシャル/部署と年次のみ)を決めます。
3. 顔出しの段階(正面/横顔・後ろ姿/イラスト)を、社員ごとに選べるようにするかを決めます。
この3点を1枚にして経営層の承認を取り、以後は投稿ごとの確認をなくします。許諾は口頭ではなく記録で残します。あわせて、私たちが制作で守っている基準を2つ挙げておきます。退職した人の写真は、新しい投稿には使いません。子ども・顧客・取引先など第三者が写る写真は、許諾を取ってから使います。
社内推進で決めること
- 型・見る数字・フォロワー数を追わない理由を1枚にして、経営層の承認を取る
- 報告で使う「リーチ」の定義を1行で決める
- 候補者の不安(お題)を決めてから、立場の近い社員を当てる
- 負担は「年数回・半日・話すだけ」と先に伝える
- 退職時の線引き3点を1枚にして承認を取る
- 第三者が写る写真は許諾を取る
- 名前の出し方を確かめる
- できあがった投稿を本人に見せる
- 決めた線引きのとおりに残すか消す
- 退職した人の写真は新しい投稿に使わない
巻き込みは、決める順番の問題
この教科書の決めることを63項目にした「採用SNS運用 立ち上げチェックシート」を無料で配布しています。
第13章 管理運用:続ける仕組み
この章の結論
採用SNSが止まる原因は、担当者のやる気ではなく、仕組みの不在です。締切を社内確認に出す日から逆算して二段で置き、撮影をまとめ撮りにし、全投稿の状態を1つの表で見られるようにします。
採用SNSの失敗でいちばん多いのは、戦略の失敗より、更新が止まることです。止まる原因は担当者のやる気ではありません。締切が公開日しかなく、どの投稿がどこで止まっているか誰にも見えない、仕組みの不在です。この章では、兼任の担当者でも回る仕組みを書きます。品質管理と修正のやり取りを減らす方法は、別の記事に譲ります。
遅れる原因は、素材集めと出演者の決定にある
wakaruの支援の記録を見返すと、投稿が遅れた主な原因は、制作の最終工程より手前の、素材集めと出演者の決定にありました。そして、遅れそのものより、遅れることを事前に知らせないことが、社内の信頼を削っていました。だから仕組みは、最初の工程に締切を置くことと、遅れそうなときに先に言える場を作ることの2点で設計します。
締切は確認に出す日から逆算して二段で置く
締切を公開日1つにすると、前日に慌てて作り、社内確認を飛ばして公開することになります。締切は公開日ではなく、社内確認に出す日を基準に置きます。そこから逆算して、素材と原稿が揃う素材締めと、できあがりの制作締めの二段で置き、本丸は素材締めです。
締切は二段で置く
素材と原稿が揃う日を決め、ここを本丸にします
できあがりと自己チェックの日を決めます
締切の基準日です。確認の期限を添えて出します
修正の往復を含めて、公開日までに終える期限を決めます
承認が済んだものだけを公開します
基準日は、社内確認に出す日。素材と指示が揃わないまま制作を始めない
「制作締めの日だけ見て、蓋を開けたら素材がない」事故を防ぐために、本丸を素材締めにします。間に合わない投稿は翌月に繰り越しますが、繰り越してよい本数の上限を先に決めます。上限を超えるときは、企画を差し替えます。出演者が揃わない企画は、手元の写真と文章で作れる企画に変える、といった形です。
撮影はまとめ撮りにし、振り返りの日を固定する
月ごとに撮影して制作すると、毎月同じ日程調整が発生します。社内推進の章で書いたとおり、撮影は2〜3か月に1回のまとめ撮りにして、制作もまとめて進めます。撮影日は年間カレンダーに先に置き、動かしません。出演者が揃わなければ、揃った分だけで撮ります。
もうひとつ固定するのは、振り返りの日です。振り返りの日をカレンダーに固定すれば、テーマ決定も素材締めも、そこから逆算して決まります。「時間ができたら振り返る」運用は、振り返らなくなります。
すべての投稿の状態を、1つの表で見る
制作は、テーマ確定、素材収集・撮影、制作、社内確認・承認、投稿、振り返りの工程を通ります。投稿ごとに「テーマ・形式・担当・状態・期日」を持たせ、全投稿が今どこにいるかを1つの表で見られるようにします。Notionのようなデータベース型のツールが向いていますが、スプレッドシートでも構いません。チャットのやり取りや個人のメモに進捗が散った瞬間、運用は属人化します。
兼任前提で設計する
多くの会社では、担当者は人事業務との兼任です。だから、毎回考えなくても回る部分を増やします。企画のフォーマット、撮影当日の確認リスト、公開前のチェックリストを用意し、判断が要る仕事にだけ人の頭を使います。あわせて、素材締めの数日前に「間に合うか」を共有する場を決めておきます。遅れそうなときに先に言える場があると、遅れは問題になりません。担当者が変わっても止まらない運用は、こうして作ります。
第14章 まとめ:「なんとなく」の反対は、順番に決めること
「なんとなく」の採用SNSがうまくいかない理由は、冒頭の「はじめに」で書きました。目的を決めずに始めるからです。その反対は、派手な企画を当てることではなく、この教科書の順番で決めていくことです。
決める順番の14段
1. 使う施策を、自社アカウント運用・SNS広告・メディアタイアップから選ぶ(第1章)。
2. 採用課題が、ファネルのどの段階で詰まっているかを特定する(第2章)。
3. 自社アカウント運用なら、拡散優先型と動機づけ優先型のどちらを主軸にするかを1つに絞る(第3章)。
4. 拡散優先型は「作れるか」「採用ターゲットに魅力的に映るか」の順で判定し、どちらかが揃わないなら選ばない(第4章)。
5. 動機づけ優先型なら、中長期の施策だと腹を決め、経営層とスタンスを合意する(第5章)。
6. 決めた目的を、決めた期間はやり切る。形式は足してよいが、目的は変えない(第5章)。
7. KPIを短期・中期・長期の3層で設計し、中期の設問を今あるアンケートに足す(第6章)。
8. 動かしたい段階と採用ターゲットを決め、特徴の棚卸しとバリュープロポジションで伝える中身を決め、テーマを攻めと守りに分けて配分を決めて、コンテンツ戦略シートにまとめる(第7章)。
9. 媒体を3つの軸で判定し、主戦場を1つに絞る(第8章)。
10. 毎月のテーマを、コンテンツ戦略シートを土台に毎月の分析を重ねて選び、企画ごとに相手の迷いとタイトルを決める(第9章)。
11. 制作の物差しを、作る人の好き嫌いから、採用ターゲットにとってどうかに置き換える(第10章)。
12. 必ず分析し、決めた相手に届いたかと数字の理由を読んで、採用の訴求に生かす(第11章)。
13. 経営層との合意、出演者のお題、退職時の線引きを、始める前に1枚にする(第12章)。
14. 確認に出す日から逆算した二段の締切と、まとめ撮りで、兼任でも止まらない仕組みにする(第13章)。
順番が大事なのは、後の決定が前の決定に連動するからです。媒体は主軸と発信ターゲットに、出演者のお題はテーマに、締切は撮影の回数に連動します。途中の章から始めると、前の決定がないまま後の決定をすることになり、「なんとなく」に戻ります。
ここまで決めてから始めた運用は、数か月後に「フォロワーが増えていないけど大丈夫?」と聞かれても迷走しません。答えは、始める前に決めてあるからです。「なんとなく」の反対は、順番に決めることです。
自社で点検する:立ち上げチェックシート(63項目)
この教科書の内容を、自社でそのまま点検できるチェックリストにまとめています。「採用SNS運用 立ち上げチェックシート」は、7つのセクション・63項目で、ファネルの整理から管理運用までの決定を自社で点検できます。
チェックシートはお役立ち資料からダウンロードできます。
よくある質問
Q1. 採用SNSの効果が出るまで、どれくらいかかりますか?
動機づけ優先型で自社アカウントを運用する場合の目安は、中期KPIのアンケートで手応えを確かめるのが半年後、採用成果に表れるのが1〜2年後です。短期の数字だけで判断しないことが大切です(なぜあえてバズらせないのか、KPI設計の章)。
Q2. フォロワー数は追うべきですか?
動機づけ優先型では、フォロワー数を主なKPIにはしません。届いた量(リーチ)と評価(エンゲージメント率)、内定者の閲覧率、承諾率などを組み合わせて見ます(KPI設計の章)。
Q3. 「あえてバズらせない」なら、ショート動画はやらないのですか?
やります。形式としてショート動画(Instagramのリール、YouTubeショートなど)を使うことは、動機づけ優先型でも普通に行います。避けるべきなのは、リーチを求めて採用ターゲット以外に向けた企画に目的ごと移ることです(なぜあえてバズらせないのかの章)。
Q4. 炎上やミスブランディングは、どう防げばよいですか?
投稿前の確認体制と、発信の方針を決めたガイドラインを用意します。拡散優先型を選ぶ場合は、その条件の判定で「尖った発信をしても、自社のブランドとして問題がないか」を最初に確かめてください。
Q5. 採用SNSの運用にかかる費用は?
費用は、施策(自社アカウント運用・広告・タイアップ)と、内製か外注かで決まります。
Q6. 投稿頻度の目安は?
私たちの支援先では、月4〜8本が中心です。本数を減らせばリーチの合計も減りますが、本数を増やすより、決めた本数を止めずに続けられる設計を優先してください(管理運用の章)。
Q7. 出演を嫌がる社員がいるときは?
無理に出しません。乗り気でない出演は表情に出るので、候補者のどの不安に答える回かを先に決め、その不安に近い立場の社員に「年数回・半日・話すだけ」と伝えて頼みます(社内推進の章)。
Q8. 退職した社員が出ている投稿は、消すべきですか?
最初の撮影前に決めた線引き(残す/消す/本人が選ぶ)に従います。決めていなかった場合は本人に確認したうえで対応し、あわせて今後の線引きを3点で決めます(社内推進の章)。
Q9. 担当者が1人で、ほかの業務と兼任です。それでも続けられますか?
続けられますが、仕組みが要ります。締切を確認に出す日から逆算して二段で置き、撮影をまとめ撮りにし、全投稿の状態を1つの表で見る仕組みを先に作ります(管理運用の章)。採用ターゲットの目で確かめる客観性を社内で保てないときは、外部を使う判断もあります(制作の章)。
Q10. 数字が悪い月は、何を変えればよいですか?
まず、届けたい相手に届いているかと、保存が付いた投稿の型を確かめ、投稿をリーチ×エンゲージメント率の4象限に分けて次の一手を打ちます(分析の章)。運用を始めて3か月ほどは基準点の記録にとどめ、焦って採用ターゲット以外に向けた企画に目的を移さないことです(なぜあえてバズらせないのか、KPI設計の章)。
この記事の図の引用について
この記事の図は、出典として「wakaru株式会社『SNS採用の教科書』」とこのページへのリンクを添えていただければ、社内資料や記事に引用していただいて構いません。主な図は、各図の下のリンクから画像でも開けます。
更新履歴
- 2026年10月17日:初期設計の成果物(コンテンツ戦略シート)と、企画でのテーマの選び方(土台と毎月の分析の両輪)を追記。
- 2026年10月:「SNS採用の教科書」として全面改訂(全14章・FAQ10問)。
- 2025年6月:「採用SNSとは?効果的な3つの種類と事例を徹底解説」として公開。
この記事を書いた人
谷 恒星(wakaru株式会社 代表取締役)。採用SNSの運用支援を累計100社以上で手がけてきたwakaruの代表です。この教科書は、その支援の現場で見てきた判断の順番をまとめたものです。
相談したい方へ
自社が拡散優先型と動機づけ優先型のどちらに向いているか、どの媒体から始めるべきか、相談したい方はお問い合わせからご連絡ください。採用SNS運用支援サービスと支援事例もあわせてご覧ください。